乳口(にゅうこう)の炎症を、
乳口炎(にゅうこうえん)、または白斑(はくはん)と呼び、
乳腺の炎症を「乳腺炎」と呼びます。
今回は、
その「乳腺炎」の初期症状や対処方法についての話です。
Contents
おっぱいトラブルの一つ「乳腺炎」とは?
乳腺炎の症状は、
乳房の痛み・発赤・熱感、悪寒、熱発、頭痛
などが一般的なもの。
でも、個人差もあり、症状の現れ方も様々で、
感じ方、捉え方も人によって大きく違います。
熱発して乳房がカチカチに赤くなっていても、
乳腺トラブルと思わず、インフルエンザと思って病院に行き、
医師から乳腺炎ではないかと言われて初めて気がついた
という方もいます。
「おかしい!」は痛くなる前触れ
産後は赤ちゃんの世話に気がいっていて、
自分のことが後回しになったり、
自分の体調までなかなか気がまわらないこともある・・・。
何より、お産を知ってしまったお母さんたちは、多少の痛みがあっても
「まだ耐えられるくらいです」とか「お産に比べたら・・・」と、
痛みを過小評価(?)して我慢してしまう傾向があります。
痛みの感じ方のレベルが下がってしまうのか・・・
「母は強し」ってことなのか・・・ −0−
でもでも・・・
そもそも、
おっぱいの痛みはお産と比べるものではありません!
授乳でおっぱいをあげることは
「痛い」「辛い」「苦しい」ものではないのです。
赤ちゃんを産んだ後に、
痛みに耐えなければならないお母さんの修行なんてないのです。
赤ちゃんにおっぱいをあげることは、
ぬくぬく、あたたかい穏やかなもの
そして、ホッとする幸せな時間。
オキシトシンが出て気持ちがいい
そんなひとときなのです。
(オキシトシンのお話はまた別の機会に!)
「あれ?そうなの???」
と、感じているなら
原因を探って、解決しなければなりません。
深刻な事態を招く前に、
初期の段階では、自分で対応し、改善することが大事なんです。
うちの助産院を受診されたお母さんたちは、
乳腺炎になりかけても、次からは「あれ、おかしい!」に気がついて、
自分で対応できるようになっています。
つまり「おっぱいマイスター」なんです!
これがわかると
「おっぱいをあげていても怖いものはない!」
なんです。
痛みに耐える前に、乳腺炎を起こすまでには、少なからず、
「・・・おかしい・・・」
が、あったはずなのです。
大切なことは、
痛くて痛くて、体がガチガチになる前に、
熱が出るほど重症になる前に、
できるだけ早く「何かおかしい」
というサインに気がついて対応することです。
「何かおかしい!」を見逃さない
「おっぱいがつまる」
「おっぱいの流れが悪い」
というときに、気づけることは、
- ふわふわなおっぱいが張るようになった
- いつもおっぱいが「きん!」としている
- おっぱいを飲み始めるが、すぐに赤ちゃんが怒ってなく
- 片方だけ(右だけ、左だけ)、いやがって飲まない
- おっぱいを飲ませていると、奥の方がズキズキする
- 乳首に傷ができた
- 乳首にうまく吸い付けなくなった
- 乳首を深くくわえさせても、すぐ浅のみになる
- おっぱいを飲ませていると何かおかしい、いつもと違う
- 体がだるい、頭が痛い、辛い
- 乳房にしこりを見つけた
- 乳房の一カ所だけが赤く、じんじんする
こういうことがあります。
「何かおかしい」というお母さんの直感。
すごく大切だったりします。
あながち、気のせいではないことも多いのです。
そのまま放っておくと、だんだん赤ちゃんがうまく吸えなくなり、
流れが悪くなって、しこりが大きくなったり、おっぱいのうっ滞をおこしたり、
はたまた、ばい菌が入って、炎症を起こすことにつながってしまうんです。
どうすればいいの?~対処法はこれ!
対処法としては、
- 乳輪を柔らかくして、できるだけ赤ちゃんの口の中に深く入れて飲ませる
- 授乳の時は、痛い方(調子の悪い方)のおっぱいから飲ませる
- 赤ちゃんが飲んでくれるようなら、できるだけ何度も吸わせる
これで大半は治ります。
上記を試しても、それでも改善しないときは、
早めに助産師に見てもらい、ケアを受けるなどして、
そうなった原因も含めて解決しましょう。
この感覚がわかるようになると、
安心して、おっぱいをあげられるだけでなく、
おっぱいの時間が楽しみになります。
今しかできない、
赤ちゃんとのいちゃいちゃ、ラブラブなおっぱいライフを
満喫してくださいね^0^
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